よくある質問

• ヒアルロン酸注入でもダウンタイムはありますか？

  細い針ですが、注射で皮下や骨膜上に入れていきますので、内出血のリスクはあります。内出血をゼロにするお約束はできないので、ダウンタイムがゼロとは言い切れません。

  内出血の跡（紫斑、しはん）はノーメイクでも約2週間で消えますし、施術の3～5時間後からコンシーラーなどで隠せますので、内出血をあまり気にされない方もいらっしゃいます。しかし、何かイベントの予定があるならば、できれば2週間前に注入を済ませてください。

  腫れに関しては、ほとんど気になるほどではありません。家族や周りの方に内緒でヒアルロン酸注入を楽しんでいる方も多いです。

• ヒアルロン酸注入の合併症やリスクについて、教えてください。

  頻度の多いものから極めて稀なものまで含めますと、ヒアルロン酸注入の合併症として、内出血・感染症・しこり・アレルギー反応・皮膚潰瘍・皮膚壊死・視力低下・失明などが報告されています。

  軽度の内出血は比較的頻度の多い合併症ですが、2週間程度で必ず消えていきますし、後遺症もありません。たいへん申し訳ないのですが、内出血をゼロにするお約束はできませんので、2週間以内に大切なイベント（同窓会など）のない時期を選んでください。

  感染症・しこり・アレルギー反応はかなり稀な合併症ですが、適切に対処すれば問題は少ないので、発赤・熱感・軽い痛みなど気になる事があれば早めにご連絡ください。

  さて、ゼロに近いほどの極めて稀な合併症ですが、ヒアルロン酸が目や鼻の血管に入ったり、眉間近くで血管を圧迫すると、重篤な症状がおこる可能性があります。

  個人的には幸いこれまで重篤な合併症には一度も当たらなかったのですが、リスクをゼロと言い切ることはどんな医師であっても不可能です。「仮に起きても、速やかに最善の処置をするぞ」という気持ちを忘れずに、常に慎重に施術を行っています。

• なぜヒアルロン酸の注入の直後から、すぐにお化粧してはいけないのですか？

  感染予防のために、施術後3～5時間は、針孔付近のお化粧を控えてください。注入直後にメイクをしたからと言って、絶対に感染症が起きるというわけではないのですが、念のための注意事項です。

  普段お使いのパウダーファンデーションやコンシーラーの表面には、少量の菌がひそんでいます。これはあなたの皮膚の常在菌で、肌に傷さえなければ全く無害（むしろ有益な菌）です。しかし注射の針孔から、この常在菌がお化粧品と共にたくさん皮下に入ると困りますので、3～5時間程度は針孔付近のメイクはなさらないでください。

  万が一感染が起こると、数日たってから、もし注入部位が赤くはれたり痛みを持ちます。このような場合は、早急に治療が必要ですので、ご連絡をお願いいたします。

• ヒアルロン酸に対するアレルギー反応は、どうしてゼロではないのですか？

  発生頻度はたいへん低いのですが、ヒアルロン酸によるアレルギー反応のリスクはゼロとは言えません。

  遺伝子工学で作ったばかりのヒアルロン酸は、もともと体内にある天然のヒアルロン酸とほぼ同じ物質と考えて下さい。しかしヒアルロン酸を「ゼリー状の製剤」にするために用いた極少量のお薬に反応するせいか、たいへん低い発生頻度ですが、アレルギー反応が出るようです。

  注入したその日にアレルギー反応が出るのではなく、数か月後たってから徐々に赤くはれてくることも稀にあります。「おかしいな」と感じることがあれば、すぐにご連絡と受診予約をお願いします。ヒアルロン酸を分解する薬剤（ヒアルロニダーゼ、ヒアルロン酸分解酵素）で溶かしたり、抗アレルギー剤などを用いて治療させていただきます。